古本屋の殴り書き

書評と雑文

小説

良質なミルトン・エリクソン入門/『催眠ガール』

良質なミルトン・エリクソン入門である。特に呼吸合わせが参考になった。 平凡な女子高生の成長物語である。普通の人々がこれほど大人しいことを知り驚愕した。私からすれば「病気」と言ってもいい精神状態である。正直、「エ!?」の連続であった。「ひょっ…

ディストピア小説の元祖/『われら』ザミャーチン

・『木曜の男』G・K・チェスタトン ・新世界秩序とグローバリゼーションは単一国を目指す ・ディストピア小説の元祖・『すばらしい新世界』オルダス・ハクスリー:黒原敏行訳 ・『一九八四年』ジョージ・オーウェル:高橋和久訳 ・『国難の正体 世界最終戦争…

日本を貶める目的で書かれた左翼文学/『神聖喜劇』大西巨人

大前田軍曹(※内務班長・陸軍)が何かのおりふし自発的に物語った(と私が主〈おも〉に人づてに聞き知った)戦場での体験談には、たとえば次ぎの三つがあった。 【『神聖喜劇』大西巨人〈おおにし・きょじん〉(カッパ・ノベルス、1968年/光文社、1978年/…

怒りと妄想のメカニズム/『自分を許せば、ラクになる ブッダが教えてくれた心の守り方』草薙龍瞬

・『ブッダは歩むブッダは語る ほんとうの釈尊の姿そして宗教のあり方を問う』友岡雅弥 ・『仏陀の真意』企志尚峰 ・『必生(ひっせい) 闘う仏教』佐々井秀嶺 ・『悩んで動けない人が一歩踏み出せる方法』くさなぎ龍瞬 ・『反応しない練習 あらゆる悩みが消…

イライラの原因は自分の内側にある/『ソバニイルヨ』喜多川泰

・『賢者の書』喜多川泰 ・『君と会えたから……』喜多川泰 ・『手紙屋 僕の就職活動を変えた十通の手紙』喜多川泰 ・『心晴日和』喜多川泰 ・『「また、必ず会おう」と誰もが言った 偶然出会った、たくさんの必然』喜多川泰 ・『きみが来た場所 Where are you…

戒律/『千日の瑠璃』丸山健二

・『穴と海』丸山健二・『さらば、山のカモメよ』丸山健二・『メッセージ 告白的青春論』丸山健二・『ミッドナイト・サン 新・北欧紀行』丸山健二・『小説家の覚悟』丸山健二・『野に降る星』丸山健二 ・20世紀の神話 ・風は変化の象徴 ・オオルリと世一 ・…