古本屋の殴り書き

書評と雑文

言葉

「気」という文化/『養生訓に学ぶ』立川昭二

・『すらすら読める養生訓』立川昭二 ・「身」の意味 ・「気」という文化・『養生訓』貝原益軒:松田道雄訳 ・『養生訓・和俗童子訓』貝原益軒:石川謙校訂 ・身体革命 ・必読書リスト その四 「身」という日本語は外国語に翻訳しにくいが、それと同じように…

「身」の意味/『養生訓に学ぶ』立川昭二

・『すらすら読める養生訓』立川昭二 ・「身」の意味 ・「気」という文化・『養生訓』貝原益軒:松田道雄訳 ・『養生訓・和俗童子訓』貝原益軒:石川謙校訂 ・身体革命 ・必読書リスト その四 日本語の身にはさまざまな意味がある。たとえば、「身をたて」は…

強くなるということは鈍くなるということ

強くなることはないです。弱い自分に苦しむことが 大事なことなんです。人間は元々弱い生き物なんです。 それなのに、心の苦しみから 逃れようとして強くなろうとする。強くなるということは 鈍くなるということなんです。痛みに鈍感になるということなんで…

食事療法か食餌療法か?

以前から疑問だったが、やっと判明した。 この食事療法という言葉、実は本来は食餌療法という文字を使うのですが、一般の人には読み慣れない(使い慣れない)文字ということもあり、当院のサイトや資料でも「食事」という文字を使用しています。 【スタッフ…

濡れ手に粟

錬金術と並んで人間が長い間、その実現に向け夢を追いつづけてきたものに永久機関がある。永久に作動し、仕事をしてくれる、“濡れ手に粟(あわ)”の機械である。 【『〈どんでん返し〉の科学史 蘇る錬金術、天動説、自然発生説』小山慶太〈こやま・けいた〉…

奇妙な中国礼賛/『季語百話 花をひろう』高橋睦郎

・鏡餅は正月の花 ・奇妙な中国礼賛 この感想に反論する人びとの中のある人は、わが国には歳時記があり季語があり、季語をいのちとする俳句があるではないか、と言うだろう。けれども、歳時記も季語も日本人の発明ではない。その原型である暦(こよみ)は、…

「耳ざわりがよい」という言葉は耳障りだ

いつの頃からか「耳触り」なる漢字表記が現れた。「耳障りがよい」は明らかな間違いで、普通は「耳当たりがよい」と表現する。ところが「耳触り」が出回ってきているようだ。 しかし、近年になって「耳触り」が勢力を増しています。広辞苑も7版でついに「耳…