古本屋の殴り書き

書評と雑文

二・二六事件関連書籍

二・二六事件

 ・二・二六事件関連書籍

従いまして、本書の「古典的意義」は認めますが、ビギナーの方には「二・二六事件」に就いて誠実な「検証」を行った、北博昭氏の『二・二六事件全検証』(2003・朝日新聞出版社)をお勧めしたいと考えます。
この本は、「二・二六事件」の切欠の一つともなった「相沢事件」の東京地検保管未公開判決書」を付録にしてある点でも、より「実証的」な名著で、価格も良心的(1200円)です。


次いで、「事件そのもの」に更なる興味が湧いた方は、何よりも、事件当事者の筆に依る、末松太平氏「私の昭和史・上・下」(中公文庫)、池田俊彦氏「生きている二・二六」(ちくま文庫・絶版)、大蔵栄一氏「二・二六事件への挽歌」(読売新聞社・絶版)を手に取ってご覧になると宜しいかと思います。
幸い、Amazonでは、上記「絶版」になった本も、「中古」で入手可能ですので、併せてご紹介する次第です。


留魂:「二・二六事件」の古典。然し乍ら、本書は、既に存在価値を失っています。