古本屋の殴り書き

書評と雑文

カラクリのカラクリ/『現代広告の心理技術101 お客が買わずにいられなくなる心のカラクリとは』ドルー・エリック・ホイットマン

ob ベスト500レビュアー

5つ星のうち3.0 なぜ大絶賛されているのか?その「カラクリ」を伝えたい。

2018年12月12日に日本でレビュー済み

※このレビューが消されてしまう前に、1人でも多くの人に私からのメッセージが届いて欲しいと願っております。

先に断っておきますが、私は敢えてこの本を酷評して関心を得たいわけでもなく、ネットで拾ってきた二次的な情報をもとにお話しするわけでもないです。

しっかりとこの本を正規のルートで購入しております。

もちろん、本書を3度ほど熟読してみての感想です。

つまり、極力、中立の立場でお伝えできればと思っているわけです。

このレビューを読んでいる方の中には、購入を検討している方もいらっしゃるでしょう。

その多くの方がブログや、メルマガなどで本書が強く勧められたり、ネット上でこの本が熱烈に支持されているのを見たのではないでしょうか?

そして、「そんなにいいなら、自分も読んでみたいな」とお思いになったのかもしれません。

そんな方々のために、「カラクリ」をお伝えしたいと思います。

そのカラクリを解く鍵は2つです。

⑴多くのブログで大絶賛されるている
⑵立ち読みすることができない

⑴多くのブログで大絶賛されている
これについてですが、ここにこそ最大のカラクリが隠されています。

そもそもなぜブログ等でこの本が紹介されるのでしょうか?

これは、ブログの著者の立場に立って考えれば答えがすぐに出ます。

つまり、この本を紹介すれば、何かしらのメリットがあるからです。

ブログやメルマガでは
「最高の本だ!」「これ以上すばらしいコピーライティングの本は見たことがない!」などと絶賛の嵐です。

こんなに絶賛されているのなら、「すごいのかも」という心理が働くのが普通です。

そして、ブログなどで調べれば調べるほどこの本は多くのところで褒められています。

それをみて「やっぱり良さそうな本だ!読んで見たい!」という気持ちに人はなりがちです。

そしてもし、あなたもそのような気持ちになっているのなら。

まんまとやられている可能性があります。

どういうことか?

広告の基本には
「商品を、一人でも多くの人の目に、一回でも多く触れさせる」というものがあります。

この本の販売元は、皮肉にも、アフィリエイトという仕組みとブロガーや商材屋という媒体を上手く使って、この基本を忠実に実践して見せているのです。

もちろん、中には中立的な意見を書いている人もいますが、異常と言っていいほどに多くのところで絶賛されているには理由があるのです...。

それは、この本が売れると、この本紹介した人がお金をもらえるからです。

つまり、これはアフィリエイト商材でもあるのです。そして、そのアフィリエイト報酬は2000円と言われています。

こんなに割りのいい、商材は中々無いのです。

⑵立ち読みすることができない。
これについてもカラクリが隠されています。普通の書物であれば、書店で中身をざっくりとでも確認できます。

しかし、当書は購入し手元に届くまでその中身を知ることができません。つまり、ネット上のレビューや、ブログ記事の紹介からしかその情報を得られないのですね。

そして、ブログ記事を人もボランティアで書いているわけではないのです。

アフィリエイターがかなりの数います。
早い話、収益が欲しいわけです。

こうした状況が⑴の状態を助長し、ますますこの本が売れるわけです。

これがこの本に隠されたカラクリなのです。

説明が回りくどく、わかりにくいかもしれませんが、ご理解いただけましたか。

上記を踏まえた上で、この本をレビューすると、まず5000円とかで購入する価値はないと思います。

情報量が膨大すぎて、何が大切なのかぼやけた印象なのです。

あれもこれも詰め込みまくりで、「たしかにそれも言えてるよね」という内容が延々と書かれています。

とはいえ、書かれていることは基礎的なものが多く、初めてコピーライティングについて学びたいという人にとっては有益な情報となり得ます。

その意味で、評価は星2つとしております。

あとは、英文を日本語に訳した本によく見られる傾向ですが読みづらい文が延々と続きます。

なので、ある程度普段から本を読み慣れている人や、根気よく読み続けられる人でなければ、この本は買わないほうがいいかもしれません。

そして、なにより大切なのは、とにもかくにもまずは自分で文を書いてみること。

そして、それを続けながら、この本や参考になる本を教科書的に使い、自分の技術を高めていくしか道はありません。

この本を読んだだけで、コピーライティングが身につくとは到底思えません。
それは、コピーライティングに限ったことではないですね。

英語の勉強方の本を100冊読んでも、英語は一生話せません。

参考程度に買うのなら、いいかもしれません。私はいらないので、すぐに知人にあげました。

すこしでも多くの方の参考になれば、幸いです。

なぜ大絶賛されているのか?その「カラクリ」を伝えたい。