古本屋の殴り書き

書評と雑文

アメリカによる4カ国目の政権転覆計画

『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス
『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』ナオミ・クライン
『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム

 ・アメリカによる4カ国目の政権転覆計画

アメリカ

 アメリカは、2000年にユーゴスラビアセルビア)で野党勢力を結集させ、当時のミロシェビッチ大統領を追い落とす選挙に成功し、昨年11月には似た手法でグルジアのシュワルナゼ政権を潰してサーカシビリ政権を誕生させた。今年10月にはベラルーシの議会選挙でも同じ展開を試みたが、野党諸勢力間の結束が得られず失敗した。アメリカにとって今回のウクライナ選挙は「選挙を使って旧ソ連系諸国の政権を転覆する作戦」としては4回目となる。(中略)


 選挙戦が始まると、アメリカの共和党系のIRI、民主党系のNDI、欧州系のOSCE、米政府系の援助団体であるUSAID、人権団体の「フリーダム・ハウス」、ジョージ・ソロスのNGO「オープン・ソサエティ」などが選挙活動の監視にあたる。政府系の候補が勝ち、野党系が負けた時点で、それらの団体がこぞって「選挙不正があった」と主張し始める。英米のマスコミは、選挙前から「選挙不正がありそうだ」と報じ、選挙後は「やっぱり不正があった」と大々的に報道を開始する。


ウクライナ民主主義の戦いのウソ 2004年11月30日   田中宇