古本屋の殴り書き

書評と雑文

虐待者の過半数は実母

 科学的にはっきりしているのは、「夫は自分と似ていない男児を虐待する傾向がある」、「女性の連れ子を義父やパートナーが殺す確率は高い」という2点である。役所の文書にしては珍しく落ち度があり、「叔父・叔母等」とするよりは、「親の兄弟姉妹」とするべきか。叔父・叔母は親の弟妹で、兄姉は伯父・伯母と表記する。

 主たる虐待者は、実母が20,864件(62.4パーセント)と最も多く、ついで、実父が6,969件(20.9パーセント)、その他(祖父母や叔父・叔母等)が2,946件(8.8パーセント)、実父以外の父が2,130件(6.4パーセント)、実母以外の母が499件(1.5パーセント)となっている。ここ数年の傾向としてはさほど変化が無いが、「その他(祖父母や叔父・叔母等)」が対前年度比32パーセント増となり、全体の前年度伸び率(25パーセント)を上回っている。

第1章 第2節 児童虐待の現状等:文部科学省