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・『DNA再起動 人生を変える最高の食事法』シャロン・モアレム
・野菜の食べ過ぎは体に悪い
・リーキーガットとは
・味噌や納豆の健康効果
・LDLコレステロールについて その一
・LDLコレステロールについて その二
・大豆毒
大豆の有害成分を解説してきましたが、味噌や納豆は別です。これらは発酵によって、レクチンやサポニン、タンパク質の消化を阻害するトリプシン・インヒビター、甲状腺腫を誘発するゴイトリンといった成分が消失しているからです。
納豆には、血栓を防ぐ「ナットウキナーゼ」というネバネバ成分をはじめ、ミネラルの吸収を促進し、胃腸の粘膜を丈夫にする「ポリグルタミン酸」というアミノ酸や、細胞内に侵入したウイルスの増殖を抑える5-ALA(5網のレブリン酸)というアミノ酸なども豊富に含まれています。そして、納豆菌による腸内環境の改善作用もあります。
イソフラボンの摂取量を考えると、毎日1パック(50グラム)食べるのが望ましいでしょう。
一方、味噌には、麹菌・酵母菌・乳酸菌などの微生物が1グラムあたり100~1000万個も生きています。これらの微生物が、腸内の腐敗菌が出す毒素を吸着し排泄してくれます。また、こっらの微生物が分泌する成分が、消化を助けてくれます。つまり、整腸作用が抜群ということです。
もっとも注目すべき味噌の効用は、抗ガン作用です。
国立ガンセンターの調べで、「【味噌汁を毎日飲んでいる人のほうが、胃ガンの発生率が明らかに低い】」というデータが出ています。
これでもかと大豆の毒性を挙げている。サポニンは界面活性作用があり、タンパク質の消化を阻害する成分が含まれ、甲状腺腫を誘発する。
ところが味噌や納豆には健康効果がある。さしずめ毒を変じて薬と為(な)すが如しである。
・味噌汁は放射能を防ぐ/『体質と食物 健康への道』 秋月辰一郎
やはり伝統は偉大である。梅干しや海苔(のり)も同様だ。
私は30代になるまで納豆を食べることができなかった。北海道では砂糖を入れる人が多いのだが、砂糖だろうが蜂蜜だろうが口に合わなかった。なんとなく蜘蛛の巣を食べているような感覚に陥った。
30歳を過ぎた頃、先輩と回転寿司店へ行った際、なんとなく納豆巻きを食べたのが納豆に開眼したきっかけだった。加齢と共に食の嗜好(しこう)が変わる。中年になると干柿やかりん糖が異様に美味しく感じる。あと、煮物とか……。
大豆発酵食品といえば味噌と双璧を成すのが醤油である。大豆は使っていないが酢もまた発酵食品だ。日本の温暖湿潤気候は発酵食品のためにあるといっても過言ではない。