古本屋の殴り書き

書評と雑文

お金という手段で満たされているものは何か/『お金の不安と恐れから自由になる! 人生が100%変わるパラダイムシフト』由佐美加子

『未処理の感情に気付けば、問題の8割は解決する』城ノ石ゆかり
『マンガでわかる 仕事もプライベートもうまくいく 感情のしくみ』城ノ石ゆかり監修、今谷鉄柱作画
『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』由佐美加子、天外伺朗
『無意識がわかれば人生が変わる 「現実」は4つのメンタルモデルからつくり出される』前野隆司、由佐美加子
『ザ・メンタルモデルワークブック 自分を「観る」から始まる生きやすさへのパラダイムシフト』由佐美加子、中村伸也

 ・現代の宗教「マネー教」のメカニズム
 ・お金という手段で満たされているものは何か

『ジャック・マー アリババの経営哲学』張燕
『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』エリック・ジョーゲンソン
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』佐藤航陽

 本来、お金は人間が生きるうえで必要なこと、求めていることを満たせる、優れた「手段」です。お金を通してその瞬間、何が満たされているか、何を満たしたいかはもちろん人によって違いますが、お金を受け取ること、お金を使うことで「どんなことが満たせているのか」に意識的になることは、とても大切なことだと思っています。
 意識的になるということは、自分が何をしているのか、に意識を向けることで、その行動を通して体験していることを感じ取ることです。値引きされている商品に自動的に手を伸ばそうとしているときも、そこには何かを満たそうとしている動機があります。
 ただし、ほとんどの人は、自分が本当に何を満たしたくてその行動をとっているか、に恐ろしいほど無自覚でそれを考えたことがありません。その結果、機械のように自動化された行動をとるようになっています。

【『お金の不安と恐れから自由になる! 人生が100%変わるパラダイムシフト』由佐美加子〈ゆさ・みかこ〉(ワニプラス、2022年)以下同】

 我が読書人生において由佐美加子ネドじゅんに至る流れは僥倖(ぎょうこう)であった。私にとっては道元日蓮よりもありがたい存在である。

 以下がお金の流れで経験できる項目となる。本書では1行ずつで記載されているが、ネット資源節約のため、まとめて挙げておく。

お金を受け取ることで満たされるニーズの例
 外側の安心/内側の心の平安/安定/自由/自立/承認/所属/パワー/喜び/尊重/つながり/愛/親密さ/あたたかさ/責任/豊かさ

お金を使うことで満たされるニーズの例
 食べもの/水/住居/健康/癒し/成長/効率性/自己実現/自己表現/ケア/学ぶこと/責任/苦しみ/参加/遊び/協力/所属/コミュニティ/つながり/分かち合い/気楽さ/サポート/可能性/チャレンジ

 私はバイクに乗っているので「移動」が含まれる。車体は元より、保険、メンテナンス、ガソリン代が結構大きい。旅行ではなく移動というのがミソである。美しい風景はオマケに過ぎない。ただひたすら峠道を走るのが好きなのだ。

 普段はあまりお金をつかわない(書籍代は除く)。外食も殆どしない。煙草代が月1万円ほど。

 30代後半で100万円以上の給料をもらっていことがある。「なんだ、こんなものか」と思ったことをよく覚えている。私の満足はお金では手に入らないようだ。

 お金という手段で満たされているものを意識すれば、自分に「何が欠けているのか」が見えてくる。満足とは穴を埋める感情だ。つまり、「欲しいものがあるうちは」不幸なのだ。「それさえあれば幸福なのに」という渇望感こそが不幸の原因だ。満たされない焦燥感が現在を見失わせる。彼の目に映るのは「満たされるべき未来」だけだ。そうして念願の何かを手に入れれば、またぞろ別の欲望が頭をもたげてくる。これを六道輪廻(りんね)とは申すなり。

 折からのインフレで生活が苦しい人も多いことだろう。サラリーマンであれば常に「職を失う不安」がつきまとう。人生百年時代ともなれば、70~80代まで働く必要が出てくることだろう。何かと不如意を感じる場面もあるに違いない。

 それを乗り越えるためには「出家」を覚悟することだ。いつでも家族を捨てて、単独で最低限の生活をする準備をしておく。ブッダの弟子は三衣一鉢(さんねいっぱつ)だけが必需品であった。3枚の衣はボロでなくてはならない。で、乞食行(こつじきぎょう)はしないから茶碗は不要だ。

 ま、私自身、そこまでの覚悟はできていないのだが、せめてテント生活ができる程度のキャンプスキルは身につけておきたい。