古本屋の殴り書き

書評と雑文

B'zに至るまでの1970~80年代サブカルチャーの系譜を山田玲司が鮮やかに切り取る

 はっきり言っておくが天才だな。世俗の連続性と変遷を見事に描写している。因みに私はB'zに全く興味がない(笑)。社会の様相を捉える視点が宮崎哲弥宮台真司を超えている。

 1970年のヒーロー物を振り返ると、バロム・1(1970年連載)~ウルトラ兄弟(1971年)~秘密戦隊ゴレンジャー(1975年)と、合体タイプから集団指導体制へと移り変わった経緯がある。尚、熊田一雄の『妖怪人間ベム』に関する考察も忘れ難い。

社会学者が『妖怪人間ベム』を鮮やかに読み解く/『男らしさという病? ポップ・カルチャーの新・男性学』熊田一雄