古本屋の殴り書き

書評と雑文

山城美智-沖縄拳法

ふくらはぎの筋肉はブレーキ

 ・山城美智-沖縄拳法

 空手といえば沖縄である。元々は手(てぃ)と呼ばれていた。軍隊を持たぬ国・琉球を知ったナポレオンが驚愕したというエピソードがある(琉球とバジルホールとナポレオン | 沖縄の文化と歴史ブログ)。軍事力を放棄することと引き換えに、一人ひとりの肉体を武装化したのだろう。

 実践という一点に則していえば、私は山城美智〈やましろ・よしとも〉の沖縄拳法と宮平保〈みやひら・たもつ〉の中国武術が最強だと思う。システマとクラブマガも捨て難いが、やはり軍隊で教える内容を薄めていると考えざるを得ない。影武流(けいぶりゅう)は総合的に使えるようになるまで時間がかかりそうだし、秀徹は動きが乏しい。

 私は今年六十になったのだが「格闘技をやりたい」気持ちが今でもある。で、本当にやるとなれば、沖縄拳法かブラジリアン柔術の二択である。

 山城美智は静かである。騒がしいのは偽物と相場が決まっている。本物は湖のように静かなのだ。そして言葉が際立っている。イビチャ・オシムイチローと近い世界で生きているのだろう。

 石井東吾との出会いと再会もドラマチックである。個人的には石井の幼さが好きではないのだが、様々な武術家を世間に知らしめたユーチューバーとしての功績は大きい。