古本屋の殴り書き

書評と雑文

武田惣角の振り棒/『剣豪夜話』津本陽

『鬼の冠 武田惣角伝』津本陽
・『孤塁の名人 合気を極めた男・佐川幸義津本陽
『深淵の色は 佐川幸義伝』津本陽

 ・日本刀の斬れ味
 ・武田惣角の振り棒

 道場には惣角が遣ったという、12キロの振り棒が置かれていた。振れば手首にかかる重量は6倍の72キロになる。

【『剣豪夜話』津本陽〈つもと・よう〉(文藝春秋、2016年/文春文庫、2019年)】

 実は以前から知りたかった情報である。振り棒といえば普通は六角棒を指すが、12kgという重量は聞いたことがない。以下の品が10kgである。

 アイアンバットだと12kgがあった。

 素人だと体を壊してしまうことだろう。忍道習志野青龍窟〈ならしの・せいりゅうくつ〉が使っている鍛錬棒が8kgである。

 イス軸法の西山創〈にしやま・はじめ〉や秀徹の藤原将志〈ふじわら・まさし〉は木刀の素振りを行っている。私は剣術に興味はないのだが肩甲骨周りの動きに注目した。それが証拠に藤原は途中で握りを変えるという。

 動きのスピードという点ではヌンチャクも効果的だろう。

 私は普段タオルを使って肩甲骨のストレッチを行っている。背中を洗う要領でタオルを交差させ、上下運動を繰り返すのだ。ただし動きが乏しいので直ぐ飽きてしまう。どちらかというと気功のセイシュの方が効果がある。

 以前から肩甲骨周りの運動に関しては、あれこれ思案してきた。つい先日、以下の動画を見つけた。

 見た瞬間に頭の中で電気が灯(とも)った。「これだよ、これ!」。早速、500ccのペットボトル(22cm)で試してみたのだが左手だと届かない。部屋を見渡したところ、少し長い霧吹きを見つけた。こちらは27cmだ。上手くできた。

 目方があった方がストレッチ効果はあるだろう。とすれば、30cmの丸棒か六角棒を用意すればいいわけだ。検索したところ、鉄製もステンレス製もある。近隣の鋼材屋を調べてみるつもりだ。