古本屋の殴り書き

書評と雑文

ネオナチの極右勢力「アゾフ大隊」/『第三次世界大戦はもう始まっている』エマニュエル・トッド

『9.11 アメリカに報復する資格はない!』ノーム・チョムスキー
『聖ウラジーミルの十字架』イーヴリン・アンソニー

 ・ネオナチの極右勢力「アゾフ大隊」
 ・我々はすでに第三次世界大戦に突入した

 マリウポリの街が“見せしめ”のように攻撃されているのには理由があります。アゾフ海に面した戦略的要衝というだけでなく、ネオナチの極右勢力「アゾフ大隊」(2014年に白人至上主義極右思想の外国人義勇兵も含めた民兵組織として発足。現在はウクライナ内務省傘下にあるが、ナチスを彷彿〈ほうふつ〉とさせるエンブレム「ヴォルフスアンゲル」を部隊章として用いている。日本の公安調査庁も「ネオナチ組織がアゾフ大隊を結成した」としていたが、現在、この記事はHPから削除されている――編集部注)の発祥地だからです。ロシアが言っていることに我々は耳を傾けなければなりません。「非ナチ化」とは、このアゾフ大隊を叩き潰すという意味です。

【『第三次世界大戦はもう始まっている』エマニュエル・トッド:大野舞〈おおの・まい〉訳(文春新書、2022年)】

“2022年3月23日収録 初出『文藝春秋』2022年5月号に「日本核武装のすすめ」として一部掲載”とある。冒頭では「自分の見解を公(おおや)けにするのは、これが初めて」と語っている。読みやすいので、収録されたものは全てインタビューであろう。

 シカゴ大学教授の国際政治学ジョン・ミアシャイマーの評論に依拠しているが、批判も加えている。私は伊藤貫〈いとう・かん〉の講演でミアシャイマーを知った。

 訳文が悪い。大学生が辞書を引きながら翻訳したような文章だ。それでも読みやすいため読書の妨げにはなるまい。

公安調査庁 HPでアゾフ大隊について記載削除

 在日ロシア大使館が日本の公安調査庁ウクライナの国家組織「アゾフ大隊」をネオナチ組織と認めているとSNSで拡散するなか、公安調査庁はホームページから「ネオナチ組織がアゾフ大隊を結成した」などの記載を削除しました。

 在日ロシア大使館は4月1日、日本の公安調査庁ウクライナの国家組織「アゾフ大隊」をネオナチ組織と認めているとSNSで発信しました。

 こうした状況を受けて公安調査庁は8日、事実と異なる情報が拡散されているとして、公安調査庁が取りまとめてホームページで公開している「国際テロリズム要覧2021」から「ネオナチ組織がアゾフ大隊を結成した」などの記載を削除しました。

 公安調査庁によりますと、「国際テロリズム要覧」は国内外の情報機関などが公表した情報をまとめたもので、独自の評価は加えておらず、アゾフ大隊をネオナチ組織と認めたものではないとしています。

テレ朝news 2022/04/13 21:45

「国際テロリズム要覧2021」中の「アゾフ大隊」に関する記載の削除について | 公安調査庁

 公安調査庁の言い訳が見苦しい。国民を守るよりもアメリカの意向に従うことが連中の仕事なのだろう。真実は隠される。日本政府が巨額のウクライナ支援を行うために。

 私は「ナチス=悪」というユダヤ人が作り上げた図式に与(くみ)することはないが、ネオナチは悪だと考えている。現代にあってナチズムに傾倒するのは人種差別主義者に限られる。

 小国のウクライナがロシア相手に長期戦を展開できているのは、アメリカとイギリスが軍事支援を続けてきたからである。両国は開戦前からウクライナに軍事的なテコ入れをしてきた。アングロサクソンこそ、世界を不安定にする最大の要因だろう。