古本屋の殴り書き

書評と雑文

「世界各国の指導者たちを、アメリカの商業的利益を促進する巨大なネットワークにとりこむこと」がエコノミック・ヒットマンの目的/『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス

『9.11 アメリカに報復する資格はない!』ノーム・チョムスキー

 ・経済侵略の尖兵
 ・「世界各国の指導者たちを、アメリカの商業的利益を促進する巨大なネットワークにとりこむこと」がエコノミック・ヒットマンの目的

Zeitgeist/ツァイトガイスト(時代精神)
CIA:戦争とフェイクニュース(1986年)
『動物保護運動の虚像 その源流と真の狙い』梅崎義人
『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』ナオミ・クライン
『アメリカの国家犯罪全書』ウィリアム・ブルム
『人種戦争 レイス・ウォー 太平洋戦争もう一つの真実』ジェラルド・ホーン
『アメリカ民主党の崩壊2001-2020』渡辺惣樹

必読書 その二

 私が何を求められているか、クローディンは歯に衣着せず語った。私の仕事は「世界各国の指導者たちを、アメリカの商業的利益を促進する巨大なネットワークにとりこむこと」。それによって「最終的には、そうした指導者たちは負債という罠に絡めとられて、忠誠を約束せざるをえなくなる。そうしておけば、必要なときにいつでも彼らを利用できる――政治的、経済的、あるいは軍事的な必要を満たすために。それとひきかえに彼らは、工業団地や発電所や空港を国民に提供することで、元首としての地盤を固められる。そして、アメリカのエンジニアリング会社や建設会社は莫大な利益を得られる」と。

【『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス:古草秀子〈ふるくさ・ひでこ〉訳、(東洋経済新報社、2007年/『エコノミック・ヒットマンの世界侵略 米中の覇権が交錯するグローバル経済のダークサイド』権田敦司〈ごんだ・あつし〉訳、二見書房、2023年)】

 クローディンというのはスカウトウーマンで後に著者と親密な関係となるが、ある日忽然(こつぜん)と姿を消す。つまり恋愛感情までコントロールされるのだ。

「陰謀論」という言葉はCIAによって生み出されたという陰謀論(アメリカ) : カラパイア

 ユダヤ人やアングロサクソンが陰謀を得意とするのは、啓典や預言といった宗教的背景によるところが大きいと私は考える。そこから演劇や映画などの文化に至る。陰謀には必ずシナリオがある。しかも、「発見の時代」(Age of Discovery/大航海時代)以降、宣教師が行ってきた諜報活動は時代を経るに連れて洗練され、変化に対応する能力が磨かれてきた。

 日本の芸能は神へ捧げるものだ。相撲ですらそうなのだ。

 相撲は古くは「素舞(すまい)」と表記された。それは神に礼し、邪を払い、鬼を追う舞踏であった。相撲の基本である四股とは、足で大地を踏みつけて地下の邪鬼(醜=しこ)を払う呪術だったのだ。

大相撲はどうして国技になったのか、これが2000年の歴史だ | Smart FLASH

 移ろう季節を感じては短冊に歌を記し、格闘技は力比べで土俵から出たら負け――日本人の精神性は淡白だ。水に恵まれた風土のためか。血で血を洗う民族紛争とも無縁であった。

 ユダヤ人の迫害の歴史、そしてヨーロッパの戦争の歴史を思えば、彼らが企図する陰謀は狡猾の度合いが桁外れだ。

レイ・ダリオ「世界秩序が変わりつつある」

 西洋占星術によれば2020年から水瓶座の時代が始まった(※これがニューエイジ=新時代の根拠となっている)。2012年アセンション説というのもあった。

新型コロナウイルスの流行~ワクチン接種」が時代を画することになりそうだ。私は西洋占星術なんぞこれっぽっちも信用してないが、「新時代到来」には便乗したくなる気持ちを抑えられない(笑)。鎌倉時代に唱えられた末法思想よりも断然魅力がある。

 個人的には白人支配の構造が変わるのではないかと考えている。ビル・ゲイツのシナリオは一見すると成功したように見えるが、もう少し長いスパンで捉えれば頓挫を免れないことだろう。アメリカはウクライナ紛争によって沈んでゆく。米英が覇権を失えばゲームチェンジが起こる。戦争という舞台装置で政治と経済を回す仕組みもそろそろ潰(つい)えることだろう。

 水瓶座の時代はたぶん「悟りの時代」となる。ま、勝手な予想ではあるが、それほど的を外してはいないと思う。ニューソートニューエイジ自己啓発の流れは静かに広がっている。

 クリシュナムルティ空前絶後の存在ではあるが、彼に続く人々が既に現れている。

 尚、本書の新訳が刊行されるようだ。いずれ読んでみるつもりである。