古本屋の殴り書き

書評と雑文

死者は光となって現れる

 喪った友が光となって現れる経験を何度もしている。私の思い込みでも一向に構わないのだが、光を見た瞬間に友人の名前が浮かび、柔らかなメッセージまで受け取る。個人的に死後の存在はないものと考えているのだが、死の瞬間において永遠を感得することはあり得る。

死の瞬間に脳は永遠を体験する/『スピリチュアリズム』苫米地英人

 先日、旭川の親戚宅を回ってから札幌へ帰る途中、高速道路の地平線すれすれに夕陽が現れた。暑さで周囲が溶けているような柔らかな姿であった。私は瞬時に「父だな」と感じた。

 札幌を後にし小樽港からフェリーが出港した直後、1分ほど光が差した。またしても「父だな」と悟った。メッセージは特になかった。あまり言葉を交わす親子ではなかったから当然だろう。私としては殴られなかっただけホッとしている(笑)。

 光速度において時間は進まない。光は常に新しく(ブライアン・グリーン)そして永遠なのだ。死者は光となって現れる。私もやがて光となる。