古本屋の殴り書き

書評と雑文

明日はない/『神の数学』MAHANANDA(ジェームス・スキナー)

『無(最高の状態)』鈴木祐

 ・明日はない

『あなたという習慣を断つ 脳科学が教える新しい自分になる方法』ジョー・ディスペンザ
『あなたはプラシーボ 思考を物質に変える』ジョー・ディスペンザ

キリスト教を知るための書籍
宗教とは何か

 そもそも人生を勘違いしている人は多い。人生は旅だと考えている人が多いのだ。しかし、人生は旅ではない。なぜなら、行ける目的地は存在しないからである。
 なのに多くの人は、自分の幸せや自分の人生の意味や意義を、将来の出来事に見出そうとしている。将来の何かしらの出来事に期待している。

 いい学校にさえ入ることができれば。
 卒業して、いい会社に就職することさえできれば。
 結婚さえできれば。
 昇進することさえできれば。
 無事に定年退職することさえできれば。
 そして、最後に死ぬことさえできれば。

 これは大きな間違いである。自分の幸せは将来にあると思ったら、その幸せは永遠に手に張らない。
 その理由は簡単である。将来は存在しないからである。

 将来は存在しない。それがおかしいと思うなら、この問いに答えてほしい。あなたは将来に一度でも言ったことがあるのか。明日、来週、来月、来年……。一度でも言ったことがあるか。
 ないのである。
 では、100年後、、あなたはどこにいるのか。
 今にいるのだ。
 要するに、こういうことだ。あなたは「今」にしかいられない。明日はないのである。明日になっても「今」があるだけだ。

 人生を音楽に譬(たと)えてみよう。音楽には目的地はあるか。それはない。その音楽を聴いて、一瞬一瞬を楽しむ。これが目的である。音楽はどこにも向かっていない。踊りはどうだろう。踊りには目的地などない。今、踊ることが目的なのだ。
 同じように人生にも目的地はない。到達できるところはないのだ。
 そう、あなたはすでに、人生の目的地に到達している。「今」こそがそうなのだ。「今」以外に人生の目的地はない。

【『神の数学』MAHANANDA(ジェームス・スキナー)(フローラル出版、2023年)】

 はてなダイアリーの仕様がちょくちょく変わっている。無料だと使いにくくなる一方だ。弱ったね。

 フローラル出版は二流のようで、各ページに章のタイトルが入っていない。手抜きも甚だしいよ。

 この人、ただのビジネスマンじゃなかったのね。驚いた。しかも日本語で書いている。一時期テレビのコメンテーターでよく見た顔だ。テレビを持っていない私ですら知っているくらいだから。

 音楽と踊りの喩(たと)えが素晴らしい。人生のあらゆる行為をカネに換算するところに我々の貧しさがある。

 タイトルに「数学」とあるが内容は宗教に重きがある。非常にわかりやすく文章も優れている。まだ読み終えていないのだが、悟りよりは自己啓発に近い内容だろう。

「今ここ」という視座を広めたのはエックハルト・トールであり、ヴィパッサナー瞑想である。クリシュナムルティも説いているがそれほど強調していなかったように思う。

 将来やあの世を約束するのはおしなべて邪教である考えてよい。

【追記】125ページの奴隷の件(くだり)からおかしな主張が出始めた。プロテスタントアングロサクソンの礼賛本のようだ。必読書から取り下げた。評価も★四つから二つに変更。前半がいいだけにもったいない。