古本屋の殴り書き

書評と雑文

免疫力は血液型によって差がある/『血液型の科学 かかる病気、かからない病気』藤田紘一郎

『脳はバカ、腸はかしこい』藤田紘一郎

 ・腸にも骨にも血液型がある
 ・免疫力は血液型によって差がある

『果糖中毒 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?』ロバート・H・ラスティグ

 人類の歴史は、細菌やウイルス、寄生虫などの病原微生物との闘いの歴史でもありました。血液型は人類がこれらの微生物や病気と深く関わり合うなかで、私たちの体内に出現したのです。


【『血液型の科学 かかる病気、かからない病気』藤田紘一郎〈ふじた・こういちろう〉(祥伝社新書、2010年)以下同】

 血液型を決めるのは血液型物質であり免疫機能に差があるという。

 このことは、世界各地の先住民族のほとんどがO型であることからもうかがえます。

 かなり驚いた。

 人類は最初すべてO型でした。

 吃驚(びっくり)した。

 AB型は、ごく最近出現した血液型です。1000年から1200年ほど前には、AB型の人はいなかったと考えられています。その証拠として、西暦900年以前の墓からAB型の人間が見つかっていないことが挙げられます。(中略)
 つまり、当初、人類の血液型はすべてO型だったものが、農耕民族の一部からはA型が生まれ、遊牧民族の一部からB型が生まれました。さらに、彼らの混血の結果、AB型がごく最近になって生まれたと考えられるのです。

 O型は「人類初期における狩猟、採取民族に代表される血液型」(B型のルーツは遊牧民!? 世界で共通する血液型と性格の関係)らしい。

 B型の人は、A型物質を多く含むブタ肉が体に合わない可能性があるのです。

「中近東やアジアに分布率が高いことから、インド・中東・モンゴルに広がる高原地帯が発祥で遊牧生活に適応してきたとされています」(同ページ)。はは~ん、それでイスラム教は豚を禁じているわけだな。やっと腑に落ちた。

 つまり、生まれながらにして免疫力は血液型によって差があるのです。

 O型が最も強く、AB型が一番弱いそうだ。つまり環境に適応し、環境に手を加えることで病原菌と距離を置くことが可能になったのだろう。

 日本人が血液型占いを好むのは血を重んじる文化(皇統)と、分類を望むメンタリティがあるためか。仮に、「君はRH+でも-でもないZ型だ」と告げられたら、かなり孤独感に苛まれるのではないだろうか。ま、私なら平気だけどさ。