古本屋の殴り書き

書評と雑文

平凡な医師たちはワクチン被害を知りながら沈黙し続けた/『ワクチン神話捏造の歴史 医療と政治の権威が創った幻想の崩壊』ロマン・ビストリアニク、スザンヌ・ハンフリーズ

『人類と感染症の歴史 未知なる恐怖を超えて』加藤茂孝
『感染症の世界史』石弘之

 ・当初からデータを隠蔽し続けてきたワクチン医療
 ・平凡な医師たちはワクチン被害を知りながら沈黙し続けた
 ・19世紀の欧米は不潔極まりなかった
 ・ワクチン無効が明らかになると「一生続く免疫」から「重症化を防止」に変更
 ・1853年、イングランドでは天然痘ワクチン接種拒否が犯罪となった
 ・ワクチン未接種の不信心者に罰則
 ・ワクチン接種を強制するほど天然痘が流行
 ・感染症対策の基本は衛生、栄養、日光浴

ドキュメンタリー映画『突然死』(Died Suddenly)

必読書リスト その四

 ワクチンに疑問を抱くことは、「立ち入り禁止」と書かれ、テープが張られた岩の向こうにあるパンドラの箱を完全に開けたようなものだった。患者への対応に関しては二枚舌というしかない状態だった。私がちょうど間に合うときにその場にいればワクチン接種を止める命令が出せるが、同時にワクチン回避をやりすぎると言われ病院のワクチン接種ポリシーに介入するなと言われた。
 私に耳を傾けてくれる同僚に、患者にワクチンを接種すると腎疾患が悪化したり新たに腎疾患が起こったりすると指摘すると、彼らは理解してくれてワクチン履歴を記録し始め何が起こっているかを理解した。しかし彼らは沈黙し続けた。ほとんどの医者は楽な方を選び無関心を貫いて治療を続けた。治療方針の間違いや悪影響や限界に気づいた医者たちもいたが、大勢と同じ治療方針を考えなしに行い続け仲間を守った。(「著者によるまえがき」スザンヌ・ハンフリーズ)

【『ワクチン神話捏造の歴史 医療と政治の権威が創った幻想の崩壊』ロマン・ビストリアニク、スザンヌ・ハンフリーズ:神瞳〈じん・ひとみ〉訳、坪内俊憲〈つぼうち・としのり〉監修(ヒカルランド、2023年)】

 訳文がよくない。冗長でおかしな言葉遣いが混入している。「くれる」「くれた」「すると~すると」など。

 平凡な医師たちはワクチン被害を知りながら沈黙し続けた。医は仁術(じんじゅつ)から算術に堕した。ヒポクラテスの誓いは歴史の彼方に捨て置かれた。

 2020年になるとワクチン神話は更に強固なものとなり、現在WHOは自分たちの決定事項を各国の法律よりも上位に位置づけようと動いている。ニュー・ワールド・オーダーは人々の健康と不健康を管理する。WHOに資金提供しているのはビル・ゲイツ中国共産党だ。新たな国際秩序が完成するようなことがあれば、世界中の人々の生殺与奪の権限を握ることになる。

 医学部で学ぶ教科書にはワクチンの有効性しか書かれていない。学生の分際で疑問を挟むのは難しい。「ワクチンが感染症を根絶してきた」という嘘の歴史が刷り込まれる。実際は異なる。感染症患者の隔離と下水道の完備によって感染症は激減したのだ。むしろワクチンは感染症拡大に拍車をかけ、1885年にはイギリスのレスター市でワクチンを強制する法律に対するデモ行進が行われた。

 ワクチン神話の強大さを思えば、ワクチンで儲けている連中をまず疑うのが筋だろう。