大雑把な計算ではあるがCB650R(ストファイ寄りのネイキッド)とGSX250R(なんちゃってSSのスポーツツアラー)の費用を比較しておく。走行距離1万km以下の中古バイクを24回払い、更に週2~3回のツーリングという前提である(バイクの全カテゴリー(全種類)まとめ | モタさいこ)。
・CB650R 5万円/月(実燃費20km/L)70kw/95ps 水冷DOHC4気筒
・GSX250R 3.3万円/月(実燃費35km/L)18kw/24ps 水冷SOHC2気筒
まず、馬力と燃費のトレードオフは避けようがない。排気量1000ccの大型バイクだと実燃費は15km前後である。燃費の指標としては大型ミドルクラスバイク(650cc前後)が軽自動車やハイブリッド車と同程度と考えてよかろう。
CB650Rについては「丁度よい」というレビューが多いが完全な嘘である。それはリッターバイクのスピードを知る連中の戯言(たわごと)であり、飽くまでもリッターバイクと比較した場合に限られる。ここではっきりと言っておくが、95馬力は日本の公道だと性能を発揮することはできない。その加速力は軽自動車の比ではない。「7,000rpm付近からの直列4気筒ならではの吹け上がり感は、スポーツバイクならではの興奮と充実感を満喫できる出力特性としている」とホンダ公式サイトに書かれているが、7000回転まわすことはまずない。5000回転すら行かないよ。
私はGSX250Rですら速いと感じた。昨年の新車価格はGSXが58万円でCB650が100万円である。その性能に6:10ほどの差は感じなかった。ただし大型バイクは馬力がある分、走行距離が伸びる。250では100~200kmだったツーリングが、650だと200~300kmになった。つまりガソリン代が余計にかかるのだ(CBはレギュラー仕様)。
常識的に考えれば、大型バイクは高速道路を多く利用する長距離向きで、一般道や峠は中型バイクで十分だ。どうしても乗ってみたいという人はレンタルすればよいと思う。
春のツーリングは心地よい。4月に入ると山の表情が一変する。既に桜が散り、ハナミズキが咲き始めた。山梨県では各所にヤマブキが咲き乱れている。安寺沢(あてらざわ)にあった「ドウドウメキの淵」の物語も紹介しておく。