古本屋の殴り書き

書評と雑文

CB650Rの癖

 10日ほど前にホンダCB650Rが納車。私にとっては初めての大型バイクで初めてのネイキッドである。引き取った際には向かい風の強さが気になった。ま、寒かったせいもあるのだろう。

 気温が10℃を超えたのでいつものコースをひとっ走りしてきた。早速、信号機のある交差点で右折をしようとして立ちごけした。立ちごけについては散々書いてきた。それだけではない。立ちごけ動画も厭というほど見ているのだ。それでもバイクを倒してしまうのだから、バイクメーカーの責任は大きいと断言しておこう。転んだ際にステップがふくらはぎに刺さった。出血はなかったが。

 今日100km程度走ってCB650Rの癖がわかった。クラッチを普通につなぐとエンストすることがあるのだ。大袈裟なくらいゆっくりとクラッチミートを行う必要がある。

 いやあそれにしてもカウルがなくてよかったよ。エンジンと他数ヶ所に擦り傷程度で済んだ。一度で起こせなかった時は冷や冷やした。人体には左重心の法則があるので、とにかく右折や右回りには要注意。

 ついでなんでバイクメーカーを諌めておこう。バイクという乗り物が転びやすいことは誰でも理解できるだろう。ところがこの現実に対してメーカーは何も行っていない。まずはシート高が800mm前後だと高すぎる。女性でも足がしっかりと着く高さにすればバイクはもっと売れる。せめてエンジンガードやスライダーおよびバーエンドは最初から付けておくべきだ。更にミラー破損やシフトレバー折れを防ぐ手立てを考えるべきだろう。

 転倒リスクに対するメーカーの不作為や積載性の悪さを思えば、バイク文化は自然と廃れてゆくことだろう。ユーザー本位のもの作りを怠ってきたツケは大きい。不要なまでに馬力やトルクを上げることよりも、ユーザーが長く快適に乗れるバイクを作ることが当たり前だろう。

 また事故の危険を思えば、バイクメーカーと保険会社が提携して、二輪用のエアバッグを開発し普及に務めるのもとっくに行って然るべきだ。

 CB650Rは水冷DOHC直列4気筒で最高出力は95psである。いや、あんたね、248kmで走ることはないって! ちょっとスロットル操作を誤ると目の前に「死」の文字がちらつく。大型バイクの高馬力は最速を保証された天国への切符である。

 宮ヶ瀬湖周辺の道路では大したスピードでもなかったが後輪がスリップした。辛うじて足を着いて転倒は免れた。