・『無(最高の状態)』鈴木祐
・『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』由佐美加子、天外伺朗
・『悟り系で行こう 「私」が終わる時、「世界」が現れる』那智タケシ
・『二十一世紀の諸法無我 断片と統合 新しき超人たちへの福音』那智タケシ
・『わかっちゃった人たち 悟りについて普通の7人が語ったこと』サリー・ボンジャース
・『「私」という夢から覚めて、わたしを生きる 非二元・悟りと癒やしをめぐるストーリー』中野真作
・『これのこと』ジョーイ・ロット
・『つかめないもの』ジョーン・トリフソン
・『オープン・シークレット』トニー・パーソンズ
・『すでに目覚めている』ネイサン・ギル
・受容と感応
・『プレゼンス 第1巻 安らぎと幸福の技術』ルパート・スパイラ
・『カシミールの非二元ヨーガ 聴くという技法』ビリー・ドイル
・『過去にも未来にもとらわれない生き方 スピリチュアルな目覚めが「自分」を解放する』ステファン・ボディアン
・『つかめないもの』ジョーン・トリフソン
・『覚醒の炎 プンジャジの教え』デーヴィッド・ゴッドマン
・『子供たちとの対話 考えてごらん』J・クリシュナムルティ
考えや感覚を静かに迎え入れることは、訓練したり習慣にしたりするものではありません。そうすると、こういった瞬間の新鮮さと自発性を消してしまいます。恋人のように、愛する人からの小さな合図にいつでも反応できるようにしている必要があります。この招きは恩寵から来るので、これをもたらすために自分ができることは何もないということを念頭に置いて。このようにして、人生というゲームの中で何も得ることなく、何も失うことなく、何の目的もなく自分の純粋さにあり続けます。
【『今、永遠であること』フランシス・ルシール:わたなべゆみこ訳(ナチュラルスピリット、2016年)】
言葉を真似たり、ロジックを学んだり、レトリックを剽窃(ひょうせつ)したりすると安易な道に流れてしまう。ともすると策や方法、技術や形式を踏襲しがちだが、それでは悟性と反対方向に進んでしまう。
受容と感応(かんのう)にインスピレーション(霊感)の本質があるのだろう。言葉が示す「何か」が自分の心を揺さぶり、自我を溶解する。その変容こそがコミュニケーションの醍醐味である。
「訓練したり習慣にしたり」すれば、「瞬間の新鮮さと自発性を消して」しまう。鉄槌(てっつい)を下す一言である。
本書は質疑応答集だが、当意即妙の言葉が踊り、そして光っている。初めてクリシュナムルティを読んだ時のような、目眩(めまい)を覚えるほどの不思議な陶酔に陥った。