古本屋の殴り書き

書評と雑文

文学

もしもゼーバルトが伊勢神宮を見たら/『アウステルリッツ』W・G・ゼーバルト

・巨大な建造物は人間の不安を写している ・もしもゼーバルトが伊勢神宮を見たら 非常に惹かれる文章なのですが理解が及ばないので解説願います。 一度、とアウステルリッツは言い添えた。建築物の大きさの順に並べたリストを作ってみるといいのです、この国…

西洋人は歩きながら考える/『歩く文化 座る文化 比較文学論』野中涼

・『坐(すわ)る力』齋藤孝 ・西洋人は歩きながら考える・『増補 日本美術を見る眼 東と西の出会い』高階秀爾 ・『翻訳語成立事情』柳父章 それはたぶん、便宜上、三つのタイプに整理できるように思われる。 第一は歩きながら考えるタレースのタイプで、こ…

江戸時代の再発見 茂木誠×浜崎洋介

・日本近代を文学から読み解く:浜崎洋介×茂木誠 ・江戸時代の再発見 茂木誠×浜崎洋介或阿呆の一生・侏儒の言葉 (角川文庫)作者:芥川 龍之介KADOKAWAAmazon文化防衛論 (ちくま文庫 み 13-13)作者:三島 由紀夫筑摩書房Amazon「世間」とは何か (講談社現代新書…

ピノキオの語源

「ピノキオ」の語源がとても興味深い。今こそ、私たちのピノキオを最大限に生かす時だ。 pic.twitter.com/F3xRZK951g— ひよどり きびお (@Hiyodori_Kibio) April 5, 2024

九仞の功を一簣に虧くトランプ大統領批判/『ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する』ジョナサン・ゴットシャル

・物語の本質~青木勇気『「物語」とは何であるか』への応答 ・『物語の哲学』野家啓一 ・『死と狂気 死者の発見』渡辺哲夫 ・『アラブ、祈りとしての文学』岡真理 ・『マインド・ハッキング あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア』クリストフ…

レトリックとは/『ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する』ジョナサン・ゴットシャル

・物語の本質~青木勇気『「物語」とは何であるか』への応答 ・『物語の哲学』野家啓一 ・『死と狂気 死者の発見』渡辺哲夫 ・『アラブ、祈りとしての文学』岡真理 ・コミュニケーションの主目的は「なびかせる」こと ・デジタル版「新パノプティコン」 ・レ…

デジタル版「新パノプティコン」/『ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する』ジョナサン・ゴットシャル

・物語の本質~青木勇気『「物語」とは何であるか』への応答 ・『物語の哲学』野家啓一 ・『死と狂気 死者の発見』渡辺哲夫 ・『アラブ、祈りとしての文学』岡真理 ・『マインド・ハッキング あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア』クリストフ…

コミュニケーションの主目的は「なびかせる」こと/『ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する』ジョナサン・ゴットシャル

・物語の本質~青木勇気『「物語」とは何であるか』への応答 ・『物語の哲学』野家啓一 ・『死と狂気 死者の発見』渡辺哲夫 ・『アラブ、祈りとしての文学』岡真理 ・『マインド・ハッキング あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア』クリストフ…

昭和から予言されていた最大の危機とは?:小川榮太郎

・日本近代を文学から読み解く:浜崎洋介×茂木誠 ・昭和から予言されていた最大の危機とは?:小川榮太郎・『書く 言葉・文字・書』石川九楊・小林秀雄は戦前にデビューした(1929/昭和4年『様々なる意匠』)。 ・昭和初期、若者はマルクス主義に染まってい…

日本近代を文学から読み解く:浜崎洋介×茂木誠

・日本近代を文学から読み解く:浜崎洋介×茂木誠・昭和から予言されていた最大の危機とは?:小川榮太郎 ・江戸時代の再発見 茂木誠×浜崎洋介 書籍に編んで欲しいほどの内容である。ぼんやりとした不安の近代日本作者:浜崎洋介ビジネス社Amazon三島由紀夫: …

映画『夜と霧』を見て/『海を流れる河』石原吉郎

・『夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録』ヴィクトール・E・フランクル ・『望郷と海』石原吉郎 ・映画『夜と霧』を見て・『石原吉郎詩文集』石原吉郎 ・『シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界』立花隆 ・『シベリヤ物語』長谷川四郎 ・『シベリア抑留 日本人はど…

引用文献一覧/『アラブ、祈りとしての文学』岡真理

・『「パレスチナが見たい」』森沢典子 ・『パレスチナ 新版』広河隆一 ・『新版 リウスのパレスチナ問題入門 さまよえるユダヤ人から血まよえるユダヤ人へ』エドワルド・デル・リウス ・『ホロコースト産業 同胞の苦しみを「売り物」にするユダヤ人エリート…

奇妙な中国礼賛/『季語百話 花をひろう』高橋睦郎

・鏡餅は正月の花 ・奇妙な中国礼賛 この感想に反論する人びとの中のある人は、わが国には歳時記があり季語があり、季語をいのちとする俳句があるではないか、と言うだろう。けれども、歳時記も季語も日本人の発明ではない。その原型である暦(こよみ)は、…

人間としての責任/『西洋一神教の世界 竹山道雄セレクションII』竹山道雄:平川祐弘編

・『昭和の精神史』竹山道雄・『竹山道雄と昭和の時代』平川祐弘・『見て,感じて,考える』竹山道雄 ・文学者の本領 ・ナチスという現象を神学から読み解く必要性 ・人間としての責任 ・『森林の思考・砂漠の思考』鈴木秀夫・『情報社会のテロと祭祀 その悪…

ナチスという現象を神学から読み解く必要性/『西洋一神教の世界 竹山道雄セレクションII』竹山道雄:平川祐弘編

・『昭和の精神史』竹山道雄・『竹山道雄と昭和の時代』平川祐弘・『見て,感じて,考える』竹山道雄 ・文学者の本領 ・ナチスという現象を神学から読み解く必要性 ・人間としての責任 ・『森林の思考・砂漠の思考』鈴木秀夫・『情報社会のテロと祭祀 その悪…