古本屋の殴り書き

書評と雑文

規制緩和が税金を安くする/『対論「所得税一律革命」 領収書も、税務署も、脱税もなくなる』加藤寛、渡部昇一

・『知的生活の方法渡部昇一
・『続 知的生活の方法渡部昇一
大村大次郎
『消費税は民意を問うべし 自主課税なき処にデモクラシーなし』小室直樹
『税高くして民滅び、国亡ぶ』渡部昇一

 ・日本を凋落させた宮沢喜一
 ・私的所有権を犯した国家は滅ぶ
 ・貧富の差がないところは住みにくい
 ・規制緩和が税金を安くする
 ・「法」と「立法」を峻別する
 ・大蔵省の贋金づくり
 ・裁量権を認めるところに法の支配はない
 ・主税局の見解「所得税は7%で十分」

『封印の昭和史 [戦後五〇年]自虐の終焉』小室直樹、渡部昇一
・『新世紀への英知 われわれは、何を考え何をなすべきか渡部昇一谷沢永一小室直樹

必読書リスト その二

 一昨年、サッチャーが日本へ来て講演したのですが、サッチャーさんのバイブルはハイエクですから、彼女は、
規制緩和ということは税金を安くする発想です。結局、規制緩和も終局的には個人のレベルまで下ろすと、税金を安くすることになる」
 とわかりやすく説いていました。税金を安くして私有財産を守ることが、自由な社会の基盤なのです。更に規制緩和というのは中央官庁の仕事を減らすことですから小さな政府でいい。つまり税金を安くすることになるというわけです。税金が高いということは大きな政府、中央に権力が集中するということですから、それだけ社会主義に近い、とも言っていました。どちらを選択するのか迷妄の余地などまったくないと私は思います。(渡部昇一


【『対論「所得税一律革命」 領収書も、税務署も、脱税もなくなる』加藤寛〈かとう・ひろし〉、渡部昇一〈わたなべ・しょういち〉(光文社、1999年)】

 最後の「どちらを選択するのか迷妄の余地などまったくない」が余計だ。こういうものの言い方が誤解を生む元というか、この人の性根を表している。それを選択するのは国民なのだ。悪しきエリート主義が顔を覗かせて気味のいい言葉ではない。

 茂木誠がハートランド(大陸)国家は大規模な感慨事業が必要となるため多数の官僚を輩出し、結果的に社会主義に向かうと指摘している。一方、我々シーパワー国家は交易が主体となるため税が低いほど産業は活発になる。

 規制緩和が様々な事業の価格競争を後押しし、税金まで下げるとなれば日本の選択は減税一択である。内需を拡大する方向に政策の舵を切らなければ、GDPを伸ばすことは難しい。